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社会とのコミュニケーション ステークホルダーとの対話

2017年3月1日 特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム本部にて
第7回ステークホルダー・ダイアログ

カネカグループでは、立場や意見の異なるもの同士が、相互理解を深め、問題意識を共有しながら連携することを目的にステークホルダーとの対話を継続しています。2017年3月1日、東日本大震災、熊本地震で連携相手となったジャパン・プラットフォーム(JPF)とのダイアログを開催しました。

ジャパン・プラットフォームとは

国際人道支援組織ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、難民発生時・自然災害時の緊急援助を効率的かつ迅速に行うことを目的に、NGO、経済界、政府が、それぞれの特性・資源を生かして協力・連携するためのプラットフォーム(土台)として設立されました。このプラットフォームのもと、政府からの支援金や企業・個人の方々からの寄付を募り、緊急援助のための初動活動資金を迅速に提供することで、NGOは直ちに支援活動を開始できるようになります。

出席者

鈴木邦夫様特定非営利活動法人
ジャパン・プラットフォーム
地域事業部部長
東北事務所所長
阿久津幸彦様

鈴木邦夫様特定非営利活動法人
ジャパン・プラットフォーム
渉外部部長代理
平野尚也様

丸藤峰俊株式会社カネカ
常務理事
CSR推進部長
CSR委員会事務局長
丸藤峰俊

近藤清隆株式会社カネカ
CSR委員会事務局
幹部職
近藤清隆

藤井美和株式会社カネカ
CSR委員会事務局
主任
藤井美和

最先端技術を持つ企業と連携することで、
地域力を強化し、救える命が増えると思います。(JPF)
復興に向けて、製品提供等、
事業活動を通じた支援を継続して行っています。(カネカ)

平野様:
JPFは、海外での人道支援を目的に設立されたオール・ジャパンの体制であり、1団体ではカバーできない広域的な活動を支援しています。私たちの強みは、災害規模に対してトイレは何基必要かといった国際基準に則って支援活動が行えることです。東日本大震災発生時には、海外での経験を発揮すべく、国内で初の本格的な支援活動を行い、現在も継続しています。
阿久津様:
どのような規模の災害でも、避難所、仮設住宅、日常生活、自律的な復興へと移行していく点は同じです。私たちは、災害による「直接死」と、復興へ向かうフェーズでの「関連死」から命を救うことを大切にしています。カネカのような最先端技術を持つ企業と連携し、地域力を強化することで、救える命が増えると思います。
近藤:
JPFとの連携の決め手は、2つありました。必要なものを必要なところに届けるための情報を持っていること、そして義援金や支援物資がどのように使われたかを報告していただけることが、効果的な支援につながると考えました。
平野様:
私たちは、企業を単なる資金提供者とは考えていません。企業から提供できる支援物資の情報をいただき、それを現場のNGOと共有し、どこに何を送るべきかを決めます。東日本大震災の時、カネカからは我々がお願いする前に、「電気がないからソーラーパネルが必要だろう」と積極的に提案してくださったのです。あれは有難かったですね。
藤井:
あのときは、カネカの太陽電池事業担当者から、「ポータブルで設置しやすいソーラーパネルをつくることができる」という声が上がったのです。そこで約100基のソーラーパネルを、弊社の流通網を通じて送らせていただきました。JPFからは、被災者の方々からの温かい言葉や、現地の写真を送っていただき、自分たちの製品がどのように役立っているかを知りました。
近藤:
震災後は、気仙沼の水産業の早期復興に向けて、グループ会社であり、地域で唯一の発泡スチロール製魚函生産会社カナエの工場再建に着手し、2013年には再稼働が可能になりました。また、幹線道路復旧に向けたソイルブロック(土木工事用大型発泡スチロール)や、放射能除染用洗浄剤等の製品も提供させていただいています。社会貢献活動として、「IPPO IPPO NIPPONプロジェクト」「東北・熊本物産展」等を通じた支援も継続して行っています。
平野様:
カネカは、ビルド・バック・ベター(よりよい復興)という考え方を持っているところがすごいと思います。事業継続や雇用の創出等、被災地の血肉となる支援は企業にしかできないと思います。

復興に向けた想いを継承していくためにも、
CSR活動は重要になります。(カネカ)
カネカは、トップのコミットメントが
強いと感じました。(JPF)

丸藤:
カネカは、阪神淡路大震災から多くのことを学びました。工場の被災は少なかったものの、社員や協力会社が被害を受け、全国の皆さまから温かい支援をいただきました。そういった経験をしたメンバーは、お返しをしようという想いをもっているのです。この想いを若手のメンバーに伝えていくためにも、CSR活動は重要だと考えています。
近藤:
阪神淡路大震災の時は、想定外のことだったため、何をすべきかわからず、社員とその家族の安否の確認に時間がかかりました。この経験をもとに、BCP(事業継続計画)の第一歩として、毎年、安否確認の訓練を行っています。災害発生時に関するルールをわかりやすく図表にした「危機管理ハンドブック」も作成し、社員に配布しました。こういった活動を続けていくことで、自分たちの身を守るとともに、供給責任を果たすための行動を身に付けていくことができると考えています。
平野様:
企業の事業継続に向けた取り組みは、地域防災につながる力をもっています。地域を巻き込み、連携していくことで、命のロスを減らすことができます。私は「CSR Communication Book 2016」を読んで、カネカはトップのコミットメントが強いと思いました。社長がCSR委員会の委員長を務め、事務局を設置し、全社横断的なCSRの仕組みをつくっていることが強みだと思います。
阿久津様:
「CSR Communication Book 2016」では、社会との対話を通じ、カネカのCSR活動の方向性が社会の要請とずれていないかを検証するという意義が強調されています。その謙虚な姿勢が、非常に目を惹きました。ときとしてNGO、NPOも人道支援活動が現場のニーズからずれてしまうことがあります。現場ニーズの目まぐるしい変化を見落としたり、対応しきれなかったり…。そこで私たちが一番やってはいけないことは、自分たちがやっていることは正しいと独善的になってしまうことです。カネカがCSR活動で、被災者を一番に考える謙虚な姿勢を謳っていることには、ある種の感動を覚えましたし、自分たちも常にそうありたいと考えています。

対話の姿勢を持った企業と連携することで、
支援活動のイノベーションが生まれます。(JPF)
カネカは、将来のニーズに応える
ソリューションプロバイダーを目指します。(カネカ)

平野様:
世界では第二次世界大戦後最悪のレベルで難民が発生したり、自然災害の規模が巨大化したりしています。問題は複雑化し、課題解決には、NGO等の支援者以外のさまざまなセクターの関わりが求められ、また、世界的にイノベーティブな支援活動への期待が高まっています。大学、研究機関、企業等と連携し、特に企業がビジネスの視点をもって社会課題の解決の解決を行うことで、持続性の高い活動を生むことができると考えられています。その点で、カネカは先行していると思います。カネカロンのウィッグのビジネスでは、素材メーカーとしてバリューチェーンの上流に存在するのではなく、アフリカの人々と対話を行い、自らバリューチェーンを構築することで、現地の人々が本当に必要とするものを届けています。こういった対話の姿勢を持った企業と連携することで、よりよい支援の形を生み出していけると考えています。
阿久津様:
カネカには、かなえていただきたいことがたくさんあります。例えば、首都直下地震においては、大規模な火災が予想されています。それを防ぐには区画整理が必要ですが、これには30〜40年もかかります。そのため、カーテンや外壁に燃えない素材が求められます。化学のイノベーションは、私たちが目指している地域力の強化につながると思います。
丸藤:
企業に求められる役割が変化していると感じています。売れるものをつくる時代は終わりました。これからは、私たちのつくるものが社会に貢献し、豊かな生活の実現につながらなくてはならないと思います。当社の経営陣は、カネカは社会的なニーズ、特に将来のニーズに応える「ソリューションプロバイダー」にならなくてはならないという意識を強くもっています。また、継続的に事業を行っていくために、社会に貢献しながら適正な利益をあげることのできるビジネスモデルをつくることも企業の重要な役割になります。私たちは、得意とする技術、強みとなる技術を駆使して、製品を仕上げると同時に、事業としても仕上げていく必要があると考えています。そのためにも、ステークホルダーとの対話を続け、正しい取り組みを進めていきたいと考えています。


2016年4月に発生した熊本地震。カネカからJPFを通じて1,000万円の支援を行った


災害時の避難所となる体育館等で床に敷く断熱材として、発泡樹脂製品「カネライトフォーム」等を支援物資として提供しています


2011年東日本大震災では社員募金を行い、JPFを通じて寄付を行った

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