カネカ、第61回高分子学会賞を受賞

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カネカ、第61回高分子学会賞を受賞

株式会社カネカ 広報室
2015/03/27
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)は、2000年にカネカとカネカハイテクマテリアルズ(KHM:当時)が欧州合同原子核研究機関(CERN)から受注した「耐極低温および耐放射線特性を併せ持つポリイミド絶縁被覆接着テープの開発」に対して、第61回(平成26年度)高分子学会賞技術部門*1の受賞が決定し、5月28日(木)に札幌コンベンションセンターにて授賞式が行われる予定です。

2013年のノーベル賞で話題になった「ヒッグス粒子」は物質に重さを与える働きをするもので、2012年にその存在が確認され「世紀の大発見」と話題になりました。その実験を行った超大型ハドロン粒子加速器「LHC」*2に、当社のポリイミド絶縁被服接着テープ(製品名:「アピカル」「ピクシオ」)が超伝導磁石用の絶縁テープとして使われました。LHCは加速器に超伝導磁石を使い、ビッグバン*3直後と同様の高エネルギー状態を再現して、粒子の動きを観察します。実験は、超伝導状態とするため1.9ケルビン*4(摂氏マイナス271.25度)で行う必要があり、また粒子の衝突時には、多量の放射線が発生します。そこで「超耐低温特性」と「耐放射線性」を合わせ持つ当社の高機能性フィルム類アピカルとピクシオが採用されました。

ヒッグス粒子の発見は科学の進歩に大きな影響を与えるもので、今後も宇宙の起源に関わる実験が続けられる予定です。現在LHCは大改修工事中で、当社の高性能フィルム類がさらなる研究成果へ貢献することが期待されます。今回の受賞については、厳しいCERNの要求に答えて工業化したことに加え、本ポリマーの正確に制御された構造により、有機溶媒可溶性や溶融流動性などの学術研究的にも価値を認められて高分子論文集に掲載許可されるなど、社会の発展に寄与するものとして高分子学会賞に値すると認められたことが背景にあります。この技術によって、現在ではスマートフォンやタブレットなどの基板用フィルムとして、通信機器の小型化や高速化に寄与しています。なお当社が本賞を受賞するのは、1988年(昭和63年)以来、通算5回目となります。

以 上

*1 高分子学会賞は、わが国の高分子科学および技術の進歩を図るため、独創的かつ優れた業績を挙げた会員を対象として「科学」と「技術」の2部門に分けてその功労を顕彰することを目的に制定されている。
*2 円形の大型加速器。スイスとフランスの国境をまたぎ、地下175メートルに設置された環状トンネルで、円の全周は約27キロメートルに及ぶ。
*3 宇宙のはじまりの大爆発。137億年前の大爆発による超高温・超高密度の状態から急膨張、急激な温度降下の過程で素粒子が生成され、今日の宇宙ができたとされる。
*4 ケルビン:温度の単位。0(ゼロ)ケルビンは絶対零度とされる。

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