カネカ 第29回日本ゴム協会賞を受賞

-「完全飽和型イソブチレン系熱可塑性エラストマーの開発」で-

株式会社カネカ IR・広報部
2017/06/16
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)は、日本ゴム協会*1より「完全飽和型イソブチレン系熱可塑性エラストマーの開発」で、第29回日本ゴム協会賞*2を受賞し、5月18日、名古屋市中小企業振興会館で開催された日本ゴム協会第6回定時社員総会で授賞式が行われました。

イソブチレン系熱可塑性エラストマー*3(スチレン-イソブチレン-スチレンブロック共重合体(SIBS)、商品名:SIBSTAR)は、リビングカチオン重合法*4を活用して作られるゴム弾性を有する素材で、当社は世界に先駆けて工業化し、現在唯一のサプライヤーです。
SIBSは熱可塑成形が可能であり、また、その柔軟性成分であるゴム成分は、ブチルゴムと同様に耐熱老化性に優れ、柔軟性、粘着性、ガスバリヤー性、制振性などの特徴を持つため、シール材、粘着材、チューブ材、制振材などの用途に使用されています。当社は今後も食品包装、電気・電子、自動車などのさまざまな分野で用途拡大を進めてまいります。

以 上

 
*1 日本ゴム協会:1928年(昭和3年)日本で最初の高分子に関する学会として設立され、長い伝統を有する協会。

*2 日本ゴム協会賞:日本ゴム協会の創立60周年を記念して1989年に創設され、ゴムならびにその周辺領域における科学、技術、またはその産業分野の発展に寄与し、その功績著名な会員に対して授与される賞。

*3 熱可塑性エラストマー:常温でゴム弾性体の性質を示し、高温加熱で可塑化されプラスチックのように加工成形できる、合成ゴムと熱可塑性樹脂の特性を併せ持つ高分子材料。

*4 リビングカチオン重合法:アクロン大学のJ.P.Kennedyらにより見出されたものであり、当社はこの技術を応用、発展させSIBSの量産技術を開発。


福田竜司 古川直樹 青山泰三 中瀬古広三郎 日本ゴム協会会長