カネカ閉鎖型自動細胞培養装置を用いた歯槽骨再生療法の臨床研究がスタート

―松本歯科大学病院の細胞・再生医療センターにて―

株式会社カネカ IR・広報部
2017/10/6

株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:角倉 護)の閉鎖型自動細胞培養装置が、松本歯科大学病院*1(所在地:長野県塩尻市、病院長:矢ケ﨑 裕)にて実施予定の臨床研究「自己骨髄間質細胞*2を用いた歯槽骨*3再生療法」に採用されました。本装置を用いた臨床研究は、当社グループ会社が運営する「セルポートクリニック横浜」4の乳房再建療法*5の臨床研究につづき国内で2例目となり、歯科・口腔外科領域では国内初の臨床研究です。

 

本装置は、容器を密閉したシステムで、ほぼ無人による自動細胞培養を行うため、コスト削減と、雑菌などの汚染がない、高い安全性に貢献します。また本装置とダイダン株式会社(本社:大阪市、社長:北野 晶平)の気流制御型クリーンブースを組み合わせることにより、小規模、かつ低コストで細胞調製施設を設置できます*6

 

今回の松本歯科大学病院による臨床研究でこれらの特長が実証されることにより、低コストで安全な閉鎖型自動細胞培養装置を用いた小規模細胞調製施設が、地域中核病院やクリニックなどの中規模医療機関に導入しやすくなり、再生・細胞医療の普及と発展に大きく貢献できると考えております。

以 上

*1 医科歯科連携診療部細胞・再生医療センター(2017年9月15日開設)。
*2 骨髄中に存在する細胞で、骨、軟骨、脂肪などのさまざま細胞になる能力(分化能)がある。
*3 歯を支える顎の骨。
*4 カネカのグループ会社である株式会社バイオマスター(本社:横浜市、社長:中谷 智)が運営する「高度美容外科医療」の専門クリニック(横浜市、病院長;辻 直子)。
*5乳房再建療法にはシリコンインプラントなどの方法があるが、本クリニックでは、自身の脂肪と脂肪由来幹細胞を用い、注入する脂肪の中の幹細胞の密度を高めることにより、脂肪の生着率を高めることができるCAL(Cell Assisted Lipotransfer)を行っている。
*6 設備投資、維持費は従来の10分の1程度に削減。わずか6m2のスペースへの構築に成功。

 

カネカ閉鎖型自動細胞培養装置