第56回(平成19年度)日本化学会化学技術賞を受賞

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第56回(平成19年度)日本化学会化学技術賞を受賞

世界初、シラン化合物合成の新たな製造技術の確立に対して

株式会社カネカ 広報室
2008/03/28
 株式会社カネカ(本社:大阪市。社長:大西正躬)は、電気・電子分野をはじめ高性能が要求される各種工業分野に必要なシラン化合物のひとつであるDMS(ジメトキシメチルシラン)の新たな合成技術を約10年前に世界で初めて開発し、その工業化技術を確立した。地球環境破壊が大きな社会問題になっている近年、自然界では分解されにくい高耐久性のシリコーンポリマーを、容易にかつ安価にリサイクルできる技術は、シリコーン化学における画期的な環境対応技術として、今後ますます利用価値が高まっていくことが期待される。
この技術の開発と実績に対して、第56回(平成19年度)日本化学会化学技術賞の受賞が決定し、2008年3月27日に日本化学会春季年会の会場にて授賞式が行われた。

 本技術は、繊維処理剤等に古くから使用されてきた汎用シリコーンポリマーの一つであるPMHS(ポリメチルハイドロジェンシロキサン)を分解・解重合(*)し付加価値の高いDMSを創りだすものである。世界でも例のない極めてユニークな方法で、簡便かつ高効率にDMS合成を可能とするものである。従来のメチルジクロロシランとメタノールを反応させる方法では、ヒドロシリル基の分解が起こり、高収率でDMSを得ることが不可能であった。当社は独自の技術によりメタノールの使用を抑制し、室温程度の温和な条件下でPMHSの主鎖結合を短時間に定量的かつ容易に切断し、モノマーとして高収率で単離できるプロセスを開発した。

*プラスチック、ゴム等の物質が熱や触媒作用によってその構成単位物質(モノマー)に分解する現象。

 さらに本技術の確立により、
・DMSの製造のみならず、医薬品の合成原料や有機物と無機物とを結合させる「カップリング剤」などに利用される有用シラン化合物を合成する技術への応用が期待される。
・シリコーンオイルやシリコーンゴムに適用することにより、これらをモノマーとしてリサイクルすることが可能となる。

 

以 上

 
【参考】

・ 日本化学会は、1878(明治11)年に創立され、会員数約4万人の日本最大の化学系学術組織である。アメリカ化学会に次いで世界でも2番目の規模を誇る。
・ 化学技術賞は、「主としてわが国で開発された化学工業技術のうち、その創造性と成果が特に顕著なものに対して授与する」とされており、技術としての優位性・完成度に加え、工業化され事業が経済的に成立していることも条件となっている。

 

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