世界最高水準の高熱伝導グラファイトシートを新たに開発

ニュースリリース

世界最高水準の高熱伝導グラファイトシートを新たに開発

携帯電話などの電子機器や精密機器の熱拡散材料として積極展開。

株式会社カネカ 広報室
2008/12/12

 株式会社カネカ(本社:大阪市北区、社長:菅原公一)は、ポリイミドを原料とした高分子設計技術と高温での焼成技術をベースに、世界最高水準の熱伝導率を有するグラファイトシートの開発に成功した。携帯電話を中心としたモバイル機器の熱拡散材料として積極的に展開する。すでに一部のユーザーでの採用が確定している。グラファイトシートに絶縁フィルムや粘着材等を複合化した製品形態で販売をする予定であり、これにより携帯電話のみならず、カメラモジュール・液晶ディスプレイでの温度むら防止など、デジタルカメラやビデオカメラ等様々な小型民生機器、精密機器への用途展開が期待できる。5年後の売上高として約100億円を目指す。

現在、携帯電話等のモバイル機器は、高性能化と薄型化へのシフトが大幅にスピードアップする状況下、高い熱拡散効果を発現する素材開発への期待が急速に高まってきており、機器の筐体(きょうたい)に発生するヒートスポットの緩和によって、「熱さ」を感じさせないように表面温度を調整する技術や、高性能化するLSIへの熱対策(冷却)技術が求められている。今般開発したグラファイトシートは、全て炭素原子で構成され、高い結晶性を有し、銅の約3倍、アルミニウムの約5倍の熱伝導率(*)を実現することに成功した。

(*) 面方向の熱伝導率が1200W/mKとダイヤモンドに次ぐ熱伝導率の高さを示す。

開発したグラファイトシートは、以下の特徴を有する。

・ 厚みが50μm以下と薄く、比重が約2g/cm³と銅の4分の1以下であるため、携帯電話や精密機器のような小さなスペースでも十分な熱拡散機能が発揮される。
・ 高いフレキシブル性を持ち、打ち抜き加工性や折り曲げ性に優れる。
・ 一般のグラファイトシートと異なり、脱ガス成分などの不純物を含まない。
・ 携帯電話等で重要となる1GHz以上の周波数領域で50dB以上の反射効果を示し、さまざまな周波数の電磁波を遮蔽する優れた電磁シールド性能を有する。

電子機器の高性能化、小型化、薄型化が更に加速するに伴い、発生する熱をいかに効率良く移動し排熱させるかという「熱対策(サーマルソリューション)」が喫緊の課題になってきている。当社はエレクトロニクス事業分野を重点戦略分野と位置づけており、この課題を解決できる「サーマルソリューションマテリアルズ」の開発を積極的に進める予定である。今般、その第一弾として、新規グラファイトシートを本格展開する。今後も引き続き、市場のニーズをタイムリーに把握しながら、当社の独自技術により、サーマルソリューションに寄与する新素材を製品化していく予定である。

以 上

 

 

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