新たに不凍タンパク質の市場展開を本格化

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新たに不凍タンパク質の市場展開を本格化

 

まず冷凍食品の冷凍障害防止をターゲットに市場開発

株式会社カネカ 広報室
2009/11/16
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、昨年10月に、関西大学化学生命工学部生命・生物工学科の河原秀久准教授と植物及び微生物由来の不凍タンパク質(Antifreeze Protein)に関する共同研究契約を締結し、また本年9月には、関西大学ベンチャーであり、カイワレ大根から抽出した不凍タンパク質の製造を行っている有限会社ビック・ワールド(本社:兵庫県姫路市、社長:福岡譲一)と不凍タンパク質の食品分野における用途・市場開発に関する共同開発契約を締結した。今後カイワレ大根から抽出した不凍タンパク質の市場展開を本格化し、事業の積極的拡大を図る。

不凍タンパク質は氷結晶の成長抑制機能を有する天然タンパク質であり、寒冷地に生息する魚類、植物、微生物などの体内で作られる。氷結晶の成長や氷再結晶化を抑制する機能があり、水を含む加工食品などの容易且つ高品質な凍結保存を可能にする*1。特に氷の成長を強力に抑制するため、これまで加工食品などの保存には、急速凍結が必要であったが、一般的な冷凍庫を使って低コストで容易に保存することが可能となる。また、これまで冷凍保存が難しかった食品についても冷凍が可能となり、その結果賞味期間を長くすることができ、食品の廃棄量を低減することに繋がる。

*1例えば、食品を凍結保存すると、保存中に氷結晶が成長して凍結濃縮が起こり、解凍後に食品の組織破壊や品質劣化を引き起こすが、不凍タンパク質は氷結晶の成長を抑制することでこれを防止する。

加工食品の冷凍保存においては、食品のおいしさや食感の低下を引き起こす「冷凍障害」がしばしば問題となる。不凍タンパク質の添加で氷結晶の成長を抑制し、解凍後の品質が維持されることにより、まず冷凍食品の冷凍障害防止効果をターゲットに市場開発を本格化する*2。更に将来的には食品分野のみならず、一般工業用途や医療用途など幅広い分野への展開を計画しており、不凍タンパク質の事業全体の売上高として、5年後に約15億円を目指す。

*2冷凍加工食品市場の規模は、現在国内で約1兆円と推定されるが、高齢化社会や共働き世帯の増大などを背景として、調理済み食品やコンビニエンスストアの弁当向けなど、今後も需要の高い市場であると予測される。当社としては、油脂製品や乳製品を展開する食品事業の販売ネットワークなども活用して市場開発を本格化する。

 

以 上

 

 

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