酸化型コエンザイムQ10に関する米国国際貿易委員会の調査開始についてのお知らせ

株式会社カネカ 広報室
2011/07/19
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、6月17日(現地時間)に米国国際貿易委員会(以下、ITC)に申立を行い、Zhejiang Medicine Co., Ltd. (ZMC), ZMC-USA, LLC, Xiamen Kingdomway Group Company, Pacific Rainbow International Inc., 三菱ガス化学株式会社, Maypro Industries, Inc., 及びShenZhou Biology & Technology Co., Ltd.による、酸化型コエンザイムQ10(商品名:KanekaQ10TM)に関する当社米国特許第7,910,340号の侵害についての調査を行うよう求めておりました。ITCは、この申立に対し調査決定し、7月14日(現地時間)にWeb上に公表しました。(ITC News Release No. 11-085, 調査No.337-TA-790)
http://www.usitc.gov/press_room/news_release/2011/er0714jj3.htm

今後45日以内に、調査終了までのスケジュールがITCの行政法判事(ALJ)により決定されますが、通常、調査開始決定から約1年後に特許侵害の有無の初期決定(Initial Determination: ID)が下され、再審査がなければ初期決定がITCの最終決定となります。

なお、ITCは、米国関税法337条に基づき、輸入品による特許侵害や輸入品に関わる不正競争についての申立に対応する権限を持っている、迅速審理が可能な準司法的な連邦機関です。ITCへの申立は、米国特許の国内外の権利者が米国市場から特許を侵害する製品を排除するための手段のひとつであり、ITCは、独自の制度と手続きにより、裁判よりも、迅速な判断と、侵害製品の輸入業者、製造業者あるいは販売業者に対する速やかな対処を行います。

当社は、コエンザイムQ10に関する研究開発投資を継続的に行っており、その過程で生じた知的財産は当社にとって重要な経営資源と位置付けております。既に当社は、フランス・パリ地方裁判所及びドイツ・デュッセルドルフ地方裁判所において、それぞれ、中国のコエンザイムQ10メーカーと輸出業者及びフランスの輸入業者、中国のコエンザイムQ10メーカーとドイツの輸入業者を相手取って当社欧州特許第1,466,983号に基づく特許侵害訴訟を2010(平成22)年10月28日(現地時間)に提起しております。さらに、2011(平成23)年3月22日(現地時間)に、米国カリフォルニア州中部地区連邦地方裁判所において上記特許に基づき、上記7社を被告とする侵害訴訟を提起し、差止と損害賠償を求めており、今回のITCへの申立は、この米国訴訟の追加的措置となります。

以 上