インドで塩素化塩ビ樹脂(CPVC)事業展開を加速

事業化検討のため初期合弁契約を締結し、合弁会社を設立

株式会社カネカ 広報室
2011/12/06
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、成長著しいインド共和国(以下、インド)での塩素化塩ビ樹脂*(以下、CPVC)事業展開を加速するため、現地資本であるMeghmani Organic Limited(本社:インド、会長:J・パテル、社長:A・ソパカール 以下、Meghmani社)、三井物産株式会社(本店:東京都千代田区、社長:飯島彰己 以下、三井物産)と本年10月6日(現地時間)に初期合弁契約を締結した。具体的には、現地でのCPVC製造設備の取得を目指し、事業化検討及び建設準備を進めることを目的とし、合弁会社を設立する。
*塩化ビニール樹脂の優れた機械的、化学的特性を損なわず、20〜40℃耐熱性を向上させたもの。

新会社名はTrience Speciality Chemicals Pvt.Ltd.(出資比率:カネカ41%、Meghmani社 39%、三井物産20%)。生産開始目標時期は2014年、当初の能力は年産2万トンを予定しているが、需要動向を踏まえて増設も視野に入れており、将来の増設も含めると総投資額は100億円程度になると想定している。

当社は、日本、アメリカ合衆国(以下、米国)、アジアを中心にCPVC事業を展開している。2008年には米国(Kaneka Texas Corporation)内に設備取得し、日米合わせた生産能力は年産4万6千トンに達している。CPVCは給湯管やスプリンクラー配管、工業用管に使用され、世界的に需要が伸張している。特にインドでは急速に亜鉛めっき配管からの代替えが進んでおり、昨年設立した現地法人(Kaneka India Pvt.Ltd.)を通じて次期増設拠点の検討を進めていた。

合弁パートナーとなるMeghmani社グループは、1986年に設立、農薬・顔料などの事業を手がけており、インド西部グジャラート州に苛性ソーダ製造拠点(電解プラント)を保有している。今回設立を予定している合弁会社は、Meghmani社の電解プラントから発生する塩素と三井物産が調達した塩化ビニール樹脂を使用してCPVCを生産する計画である。

三井物産は、インドにおいて長年に渉りCPVCの市場開拓を当社と共に推進してきた実績があり、今回のプロジェクトには現地でのパートナー発掘段階から参画してきた。合弁会社設立後にはその製品販売、物流を担うと共に、グローバルに原料調達を行う。

・会社名 :Meghmani Organic Limited(メグマニ・オーガニック)
・事業内容:農薬、顔料、化学品の製造販売
・資本金 :2.5億ルピー(約398百万円)
・設立  :1986年
・本社  :インド共和国グジャラート州
・代表者 :J.Patel, A.Soparkar

< Trience Speciality Chemicals社概要>
・会社名 :Trience Speciality Chemicals Pvt.Ltd. (トライエンススペシャリティ・ケミカルズ)
・事業内容:CPVC樹脂の製造販売
・資本金 :1億ルピー(約159百万円)
・設立  :2011年12月予定
・本社  :インド共和国グジャラート州
・代表者 :大津 功、J.Patel、荒木 均

 

以 上