抗体医薬品精製用プロテインAクロマトグラフィー担体を発売開始

- 抗体医薬品分野への本格参入 -

株式会社カネカ 広報室
2012/09/20
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、抗体医薬品精製用資材として、高い抗体吸着容量とアルカリ耐性を実現したプロテインAクロマトグラフィー担体(製品名:KANEKA
KanCapA)の一般販売を2012年10月より開始致します。

抗体医薬品は、免疫を利用した治療薬で、がんやリウマチなどへの画期的な治療薬として使用されています。抗体医薬品の製造において、プロテインAクロマトグラフィー担体は、抗体を特異的かつ高容量で吸脱着できることから、精製の段階で多くの会社で使用されています。当社は、抗体に特異的に結合するタンパク質(プロテインA)を独自のタンパク質改変技術により改良し、抗体吸着容量・アルカリ耐性・繰り返し使用に耐える安定性を高めることに成功し、それを高架橋セルロースに固定化することにより、高流速での処理が可能な工業製品として完成致しました。

これまで、一部お客様のご協力によりKANEKA KanCapAの性能を評価頂いておりましたが、このたび10月から一般販売を開始する運びとなりました。10月8日から米国・ロードアイランド州で開催されるBioProcess Internationalおよび10月9日からスペイン・マドリッドで開催されるCPhI Worldwideにてもご紹介致します。KANEKA KanCapAの優れた特性は、お客様の抗体医薬品生産の安定化・効率化、ひいてはコストダウンに寄与致します。

今後、当社はタンパク質改変技術を生かし、各種バイオ医薬品を高品質・高効率に精製するクロマト担体を継続的に研究開発していく計画にしており、KANEKA KanCapAは、その第一弾として5年後に50億円の売上高を目標としています。さらに、バイオ医薬品分野において、ジーンフロンティア株式会社(本社:千葉県、柏市)による抗体シーズ提供などの創薬支援や、Eurogentec S.A.(本社:ベルギー王国、リエージュ州)によるバイオ医薬品の受託生産など、幅広くお客様のニーズに対応できる体制を整えております。

 

以 上