天然界面活性剤で合成界面活性剤の機能を強化し使用量を大幅に低減

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天然界面活性剤で合成界面活性剤の機能を強化し使用量を大幅に低減

株式会社カネカ 広報室
2014/08/22
株式会社カネカ(本社・大阪市 社長:角倉護)は独立行政法人産業技術総合研究所(本部・つくば市 理事長:中鉢良治)と共同で、カネカが製造販売する天然界面活性剤サーファクチン*1(製品名:カネカ・サーファクチン)を微量混合することによる相乗効果で、台所洗剤やシャンプーなどの日用品から建築・土木分野に至るまで幅広い領域で各種洗浄剤などに使用される合成界面活性剤の使用量を1/100に減らしても同等以上の表面張力低下効果*2を維持できることを実証した(図1)。

*1サーファクチンとは、微生物が発酵生産する天然界面活性剤の一種。界面活性剤とは、ひとつの分子の中に水に馴染みやすい部分と油に馴染みやすい部分の両方を持つ物質。台所洗剤などに代表されるように、洗浄などの機能を発揮する。
*2表面張力低下効果とは、界面活性剤が示す基本性能で、例えば、通常混ざりにくい水と油を混ぜることにつながる。洗剤においては洗浄作用につながる。

プラスチックと並ぶ代表的な石油製品である合成界面活性剤は、国内だけでも年間およそ100万トンも生産されている。この効果を利用することで、洗濯等で日々大量に消費される合成界面活性剤の大幅な使用量削減が可能となり、資源の有効利用、使用後の合成界面活性剤による環境影響の軽減につながる可能性がある。

カネカ・サーファクチンは、カネカ独自の発酵技術で得られる天然物で、少量の使用で高い乳化安定性や分散性を示すとともに、皮膚への刺激性が極めて低く、生分解性にも優れている。既に化粧品用途などで展開しているが、洗剤分野をはじめとした合成界面活性剤の使用量低減・機能強化へ貢献することで、更なる事業展開を目指す。

サーファクチンの分子は、アミノ酸がリング状に連なった環状ペプチドと呼ばれるこれまでの界面活性剤には見られない特殊な構造を持つ(図2)。合成界面活性剤に比べ、分子1個のサイズが3~5倍程度も大きいこと、水の表面に並びやすいという特徴をもつことから、サーファクチンと合成界面活性剤を併用した場合、水の表面がサーファクチンで優先的に覆われて飽和されるため、量が少ない状態でもミセル*3形成が促進されて合成界面活性剤の機能発揮につながると推測された。

*3ミセルとは、界面活性剤が水中で形成する球状の集合体のこと。ミセルの内部に油汚れなどを溶かしこむことにより洗浄力を発揮する。表面に並んだ分子が飽和に達する濃度からミセルが形成し、このミセル形成濃度が低いほど、界面活性剤の使用量が低減される。

参考:独立行政法人産業技術総合研究所URL
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2014/pr20140731/pr20140731.html

なお、この技術の詳細は、2014年9月9~11日に札幌で開催される日本油化学会第53回年会で発表される。

以 上

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