Ⅰ.世界は、かつてないほど、あなたを待ち望んでいる

0. はじめに

発想は視点だ。

どこに眼をつけるか
どう切り込むか
カネカならではの発想の火種にせまり
生きたヒントをお伝えしたく筆をとっています。

「信頼のしるし」カネカブランド

単なるモノの接点だけではつながりは続かない。
「わたしはあなたの役に立ちたい!」
この意志表示をモノやサービスを通じて発信します。
それがヒトやモノを動かし人々との絆になっていきます。
「あなたがいないと困る!」という
信頼関係で成り立つブランド企業になることが目標です。
信頼で永くつながりたい。

言葉は生きています。

モノの見方、考え方、動き方などカネカの生き方が伝われば
最高です。

1. Change

私たちはだれか、どこに行くのか

「カガクでネガイをカナエル会社」?
カネカは24時間考えています。
今日の答えは、
「世界は、かつてないほど、あなたを待ち望んでいる」
を選びました。

経営は時代認識

21世紀は「Change」がキーワードでしょう。
因みに、ロンドン・エコノミスト誌は、2025年のキーワードとして
「Trump・Technology・Uncertainty( トランプ・技術・そして
不透明)」と「Broader Disorder(広がる無秩序)」を挙げている。
時代が抱え込んだ不安と不安定を見抜いて、
Change の世紀のサブスタンスをえぐり出しています。
言い得て妙です。

わたしたちは、毎日、「Change」を仕事にしている。

解像度を上げて仕事の現場をみてみよう。
世の中には2種類の人がいる。
チョークポイントにすぐ取り組める人とそうでない人。
後者は詳細をさらに調べなければ行動できない。
つまり、ステップをひとつずつクリアしないと進めない
タイプの人。
彼らは不確実性にたいする耐性がない。
日本人の多くに見られる国民性かもしれない。

大切なのは、
Change Creator (変革を起こす人)であって、
Change Thinker (変革を考える人)ではない。

わたしたちは Change Creator だ。
毎日、「Change」を仕事にしている。

2. 伝統は革新(Change)の連続

伝統は革新(Change)をくり返すことで伝統になる

変化の時代・価値観の時代です。
伝統・歴史の古さだけでなく革新という現代の価値観を
あわせ持つ企業だけが生き残る。

永遠に変わらないものと、時代の空気をつかんで
変わっていくものの両輪をどう動かしていくのか。
どう変わるか、
カネカは24時間考えています。

逆を見る、別の方法がある

例えばこんな風に考えたらどうだろう。
経験にない状況や想定外のことでもフリーズしない。
視点を変える。常に「別の方法がある」と考える。
逆を見る。前提をひっくり返してみる。
世間一般の逆をいく。
失敗は成功がたどる道と考える。好奇心を燃やしてチャレンジする。
「人がしないこと」はすばらしいと思う。

そんな人のビヘイビアはこうだ。

Let’s play it by ear !
ジャムセッションのように譜面を見ないで行動しよう。
臨機応変、即興をだいじにしよう。
Go with flow !
状況を見ながら柔軟にやろう。
Tolerate ambiguity!
あいまいでもポジティブに取り組もう。

好奇心と勇気はすべての原点だ

好奇心も勇気も筋肉のようなもの。鍛えることができる。
しかし使い続けなければ維持できない。
意識的に習慣化しなければ好奇心旺盛な人になれない。
勇気がなければ未知の未来に踏み出せない。
「Brave for Change !」
こんな風が吹く職場づくりに汗を流しています。

3. Kaneka Way・Kaneka Spirit

学び続ける力

Change Creator である条件は
「常に学び続ける強い志」をもつこと。
大きな目標やビジョン・変革にしっかりコミットしながら、
その達成の方法については臨機応変に方向転換する。
そんなレジリエントな動きができること。
実際の成功と変革の取り組みには、後退や軌道修正、
停滞期がつきものである。
「Why」を明確にし「How」を柔軟にすることで、私たちは自信をもって
方向転換できるようになる。

有名なガンジーの言葉を添えよう。
「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」

Before と After のダイナミックな転換

Change Creator として、
ライフサイエンス(※1)を中心に、私たちカネカは、今、Before と After
をダイナミックに転換する幾つかの Moonshot Project に取り組んで
います。
諦めない。Never stop!
これを「Kaneka Way」「Kaneka Spirit」と呼ぶ。

※1「化学が開くニューフロンティア」を参照

4. 自分の物語をつくる人間賛歌の経営

「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」(※2)

前回の統合報告書は、村上春樹さんのインタビュー作品
を冒頭のキャプションとして拝借しました。
彼の作品の魅力である
パラドックスやメタファーがいっぱい詰まった発想に
刺激されて選んでしまいました。

※2村上春樹 『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです 村上春樹インタビュー集1997-2011』 文藝春秋(文春文庫)、2012年

人生に限界がない、あなたが作らない限りは

そこでです。
今回は、また、ある特別な思いをこめて、谷川俊太郎さんの詩
「ひとりひとり」をここに取り上げることにしました。
それは、前回の統合報告書と同じく、今回も、
「仕事は、生きるとは、自分の物語をつくることだ」
人間賛歌が根っこだからです。

人生には限界がない。あなたが作らない限りは。
このいわば「人間賛歌の経営」がサブスタンス(主題)です。
谷川さんの、「ひとりひとり」の詩に込めたアイロニーも
実は人間賛歌です。

ひとりでいることを余儀なくされ
ひとといることの意味が複雑骨折している現代で、
(谷川さんみたいに)広角レンズで全体を見ること、
そして「人間賛歌」を謳いたい。

5. 詩「ひとりひとり」

昨年、谷川俊太郎さんが逝きました
寂しいね。

ひとりひとり
違う目と鼻と口をもち
ひとりひとり
同じ青空を見上げる

ひとりひとり
違う顔と名前をもち
ひとりひとり
よく似たため息をつく

ひとりひとり
違う小さな物語を生きて
ひとりひとり
大きな物語に呑みこまれる

絵本「ひとりひとり」(※3)のサワリです。
(詩・谷川俊太郎 絵・いわさきちひろ)

※3詩・谷川俊太郎 絵・いわさきちひろ『ひとりひとり』 講談社、2020年

谷川さんはやさしい言葉で深いことを伝える哲人だ

わたしたち
孤独と不安の時代に住んでいて谷川俊太郎さんの詩が
いわさきちひろさんのやさしい絵とシンクロして
しずかな勇気がわいてきます。
谷川さんは「ことば」という鳥になって
わたしたちに驚きと感動の火を届ける
ワンダーランドの案内人だ。

驚き、感心し、クスっと笑わされ、ホロッと泣かされる。
谷川さんはやさしい言葉で難しいこと深いことを
伝える哲人だ。

6. わたしは穴をあけたいのだ

見えないことを仕事場にする

今、なんで、谷川俊太郎なんだろう、と思ったら、
谷川さんは、見えないことを
仕事場にしている。

経営は、「見えること」に囚われると
内なる限界をつくってしまう。
「見えないこと」を仕事場にして、
谷川さんのような感性で、絵具をといて、
「逆」「遠く」に進みたい。
そして「全体の風景」の景色を感じることを大切にしたい。

地平線の向こうに何がある

タテ・ヨコ・ナナメ・ウエ・シタ、しなやかに
次の一手を打つ。
そんな風に動いてカネカの成長を紡ぎたい。
地平線の向こうに何があるのか、
追いかける。

スグやる、必ずやる、できるまでやる、
人が座っているときは立ちあがる。
経営はコトを動かすことだから。

わたしは、ドリルが欲しいのではなく、穴をあけたいのだ。

7. 世界は、かつてないほど、あなたを待ち望んでいる

Discover Future !
カネカの森のポートフォリオをダイナミックに変化させる

カネカ丸がめざす島は「Change」だ。
次の3P を重要視してポートフォリオを動かしている。

  • ・志(魂がはいってるか) Purpose
  • ・実践(実弾の真剣勝負) Practice
  • ・発信(外に出る) Publish

物語はこうだ。

何よりも「人がやらない領域」がカネカの明日をつくる穴場だ。
まず、カネカならではの土俵かさぐる。
Fishing Rod で当たりをつけるように一歩動く。
動いて考えるから世界が見える。
苗を植え水をまき、
明日を Architecture する。
「未来はどうなる」ではなく「未来をどうするか」だ。

強くなければ生きてゆけない
優しくなければ生きる資格がない

谷川さんの詩を口ずさみながら、ふと、
レイモンド・チャンドラーの小説に登場する
探偵フィリップ・マーロウがつぶやくセリフが
頭をよぎりました。
たやすいからやるのではない。
困難だからやるのだ。

8. 想像力は夢を見る力 創造力は夢をカタチにする力

一瞬たりとも同じところにいてはならない

わたしがつねに求められていること、それは
人と差別化できる新しいビジネスモデルを生み出すこと。
小さなルーティンワークからマーケティングや経営課題まで
一瞬たりとも同じところにいることは許されない。

ところで情報には罠がある。
SNS や Google などインターネットで
いくら多くの情報を集めても、その情報が誰でも手にする
ことができるものなら差別化できないですね。

夢を見る力を鍛える
正解主義を止める

したがって、何よりも一番に意識しなければならないことは、
「見えないものを想像する力」ではないだろうか。
それは「夢を見る力」を筋トレのように
エクササイズすることだ。

そのベストプラクティスはこうだ。
芽が出てから注目するのではなく、
芽が出る前の種子を見つけること。
芽が出て注目したところで
すでに多くの人の知るところになっている。
まして花が咲いて注目してもそこにはもう多くの人が
群がっている。Red Ocean だ。
種子のうちからどんな花が咲くかを予想して行動する。
そうすれば人よりずっと先に行ける。

「R2B」の現場ではできる人ほど試行錯誤している。
いろいろな可能性と、新しい関係を見つけようと必死だ。
たくさん試して最高を手に入れる。
悩んで悩んで突き抜けるから、
自分だけの発見の快感を手にすることができる。
何が正解かではなく要するに「リアリティーの発見」です。
正解主義はやめる。

これ何だろうな、面白いな、不思議だな
五感に触れるものすべて情報だ。
アイディアは路上にある

例えば街を歩いていて「これ、何だろう」と思う。
人と会話して「面白いな」と感じる。
こうした街で拾う肌感覚のアナログ的目覚めこそ人に先駆けて
新しい種を発見するアンテナだ。
要は、生活者として一瞬一瞬の出会いに
敏感になることだ。不思議だな。なぜだろう。感じる。
夢を追う。
しかしこれが難しい。
いわば毎日、時代の変調に目を凝らして、追い続けることだから。
変化する時代認識を書き換えていくことだから。

毎朝ヒゲを剃りながら夢を見るために目覚める。
平凡な「ふしぎ発見」こそ立派なセレンディピティの入口である。

創造力は夢をカタチにする力

そもそもの話をしよう。
アーティストと呼ばれる人は、あるべき姿を構想し
現状を批判的に眺めることを生業としている人たちですね。
そしてアーティストは閃きを大切にします。
言い換えると、アートは「五感を超えた何か」に刺激されてあるべき
姿をつかみバックキャスティングして今を分析的に解剖する。

これはビジネスの課題設定力そのものですね。
アートはビジネスの企画・未来の創造になくてはならない
思考方法になっている。
アートの創造力は夢をカタチにする力です。
今世界が注目しているわけですね。

圧倒的なリアリティーが欲しい。

ところで誤解を覚悟で敢えて言っておきたい。
創造には正解がない。
ビジネスも同じだ。
人間は20%の合理性と80%の非合理性で生きている
といわれていますね。
人を動かすのはロジックではなくエモーション。
アートは常に自由で可変です。
アーティストのように、(答えを出す人ではなく)
問いを発する人が集まる場所がカネカだ
誇りに思う。

9. 自分の色を出せ カネカは Human Driven Company

繰り返します、
仕事の究極の目標は差別化です。
それは人との違いをつくることです。
どうしたら自分の色をだせるか、
自分らしさがあるかをいつも問うことです。

カタチではない。
内なる深く熱い思いをもつことから出てくる。
あの人の考えは厳しいけど、常に温かい、
共感できる、人をうなずかせる。
わたしのことを思っている。
個性が色となり自らのスタイルとなる。
人がすべてだ。
人の成長を通して企業価値を高め成長をドライブする。
船長がクルーの気持ちを束ねて勝利のモメンタムをつくる。

10. Diversity・人間賛歌

ユニークな発想とはどこまで人と違った視点でモノゴトを
見られるか、で決まります。
見る位置、見る角度、見る立場によって、
新しい発見ができるからです。
広く深く遠く複眼で見る習慣のある人は
常に視点が移動しています。
組織も同じです。

性別や年齢、国籍、学歴 …… 、 そうした属性に縛られない
異質で多様な社員たちの手で新たな価値を生み出したい。
多様な個性の集団からユニークな仕事の仕掛けが生まれます。
発想の Diversity 。
彼ら、彼女たちの Creativity で世界を感動させたい。
その思いで仕事をしています。

私の仕事は彼らの自由演技を引き出す舞台監督です。

女性の採用や登用を積極的に進めています。
女性活躍のチャンスを広げるのは発想の Diversity が狙いです。

「男女平等? なぜ優れている私たち女が男のところまで
下がって平等でなくちゃならないの?」
オノ・ヨーコさんのこの言葉が時代の象徴でしょうか。
女性の活躍がホントに目を見張るように素晴らしい。

11. いのちの経営・いのちの化学

わたしたちが地球に住めなくなる前に

地球の命、私たちの命、すべて生命現象は、
ほとんど化学反応という共通言語で語ることができます。
カネカが「生命の謎」を研究し、命を育む社会を支えること
を経営方針としている理由です。
「いのちの経営」が
「カガクでネガイをカナエル会社―カネカ」の根っこ
にある Purpose です。

それは、まさに、「生きるとは化学反応である」
という普遍的な理解が原点にあるからです。
統合報告書で動物や植物、地球を主役としているのは
そのためです。

いのちの化学

生命も地球も一つにつながっています。
「臨界点」を超えてしまえば、
危険な気候変動や大量絶滅をもたらしかねない。

「種」としての人間が生きのびてゆくには、
思考パターンを変え、地球とそこに住む生命体全体を
地球生命という視界から
問題を問い直す「いのちの化学」が必要です。

カネカが行う多様な研究は、見た目は違っても
「地球生命」という大きな「いのち」がテーマです。

化学が開くニューフロンティア

ライフサイエンスへ経営資源を重点的にシフト
しています。
化学で「地球生命」という大きな「いのち」を健康にしたい!

カネカ生分解性バイオポリマー Green Planet®、
ゲノム編集技術、バイオ医薬品、再生・細胞医療、
有機酪農乳製品事業、サプリメント、発酵培養プロセス技術など
カネカの「バイオものづくり」や PV Technology、医療器は、
すべて「地球生命」という大きな「いのち」
のチャレンジです。

12. Trust People & Mutual Respect

「仲間を信じ違いを尊重する」は70年続くカネカの伝統です。
お客さんが、仲間たちが、One Team になって
Trust & Respect の気持ちで仕事に取り組む文化を
大切にします。

自分にはできない、無理だ。
そんなネガティブ虫からサヨナラする。
Positive Thinking で Limitless の冒険にでます。

13. Global と Local をつなぐ Glocal

戦いの主戦場は世界です。
多様な社員たちが活躍するドメインはグローバルです。
グローバルの冒険は、他人の靴に足を
入れるようなものだ。

世界には無数の異なった形やサイズの靴がある。
その靴に足を踏み入れることによって、あなたは
別の誰かの目を通して世界を見ることができる。
その靴で歩いて、
初めて、ビジネスが動き出す。
このことを Glocal と呼んでいます。

14. カーボンニュートラル・DX の取り組み

石炭ボイラーを停止させる決断をしました。
2030年にGHG排出量を30%削減することをめざし、
2050年にはカーボンニュートラルをめざしています。
引き続き、自家発電設備の燃料転換やプロセス革新による
エネルギー消費量削減に取り組みます。

研究開発、営業、SCM、バックオフィスの業務革新を
進めるために最新のデジタル技術を使った
全社デジタルプラットフォーム構想に取り組んでいます。
これらの取り組みにより、「新ビジネスの創出」や
「Work Culture の変革」といった新たなバリューを
創造してまいります。

(完)感謝と祈り

現場の細部に経営の神様が住んでいます。
現場で起きていることの一つひとつが、
現場の一人ひとりの変化が、
経営そのものです。
経営はディテールに光を当てて
全体を動かすことです。
全体と部分を行き来しながら変化に
アダプトすることだと思っています。

本報告書を読んでいただき、
経営の全体と部分の関係を理解していただければ
それ以上の幸せはありません。

この一年間も「人間賛歌の経営」に取り組んできました。
みなさまへの感謝と祈り
を込めて報告させていただきます。

Ⅱ.計画「仕掛25」

世間でいう中期計画。
私たちカネカは、将来からバックキャスティングして、
「今、何をすべきか」を問う計画づくりを始めました。
期間は3年(2025-2027年)ですが、
企画のNowに切り込み、課題を絞り込みます。

その「仕掛25」で考えたこと、社内発信したメッセージをまとめました。

Discover Future
- Go 100 years -

扉のことば
私たちが地球に住めなくなる前に

大切にしたい志 ・いのちの経営 
 ―いのちの化学
・Wellness First 
 ―人間賛歌の健康経営
・Human Driven Company 
 ―Diversity

私たちはだれか どこに行くのか
世界は、かつてないほど、あなたを待ち望んでいる

ⅰ.「 人生は、大胆にそれに挑むか、何もしないか、どちらかだ」
(ヘレン・ケラー)

1.明日に向かって跳べ 大胆にチャレンジせよ

目の前の目標はある
しかし将来の夢はあるか
ヘレン・ケラーの言葉は
「仕掛25」が直視しなければならない
わたしたち一人ひとりの課題を直撃している
「何もしない」を選んだら
間違いなく「死に至る病」への道だ
思考をもう一段レベルアップしよう

Discover Future
Stay Positive, Stay Hungry
Change & Create New

明日に向かって跳べ
ハングリーであれ 変わるしか選択肢はない
勇気をもって捨てる 新しい時代を選ぶ

2.変わる 変化をピボットしよう Die or Change

計画は「生き方を決める」決断だ
変化に合わせることばかり考えている人を見よ
変化の渦に巻き込まれどこに「わたし」がいるのか
見えなくなっている
21世紀は
まさに 変わる Die or Change
の時代である……

明日のわたしたちを信じよう
あなたの生き方を決めるときだ
未来はあなたがつくるあなたの物語だ
未来を計画と呼ぼう
軸足に立って変化をピボットしよう
志だ
志が変化をつくる

3.ロマンをバックキャストしよう

不安の時代をサバイブするために
「仕掛25」では
バックキャストして生き方を決める

(1)Big Picture のデッサン Vision を Renew しよう

(2)New Vision をもとに Goal を決めよう

(3)Goal からバックキャストして Issue を構造化しよう

(4)構造化した Issue と今との Gap を大胆な仕組みに編集
Gap を埋めよう これが Plan だ

(5)失敗を恐れず Action Plan をやりきろう
「仕掛」は Gap を埋める Action のことだ

*ポンチ絵でデッサンしてみませんか

Vision はあるか
Goal はあるか
ビジョンもゴールもない仕掛けは Fake だ
未来に向けた熱い想いのビジョン
ロマンに満ちた物語「あなたのナラティブ」に迫ろう

4.偶然を計画しよう 当たりをつけよう

計画とは素晴らしい“もしかして”を見つけにいくことだ
偶然をプランニングすることだ
偶然は計画できる
そのプロセスをセレンディピティという

漁師のように狩人のように「当たり」をつけよう
良いプランニングとは
好ましい偶然から
好ましい結果を生む「狩り」の方法だ

明日へ 明日へ
わき目もふらずのめり込むから偶然と出会う
あなたの熱い夢と志が
今日の不運を明日のセレンディピティに変える
山を動かすのはきみだ

5.あなたは誰か 当たりをつける発想職人だ

なぜ良い釣り場が分かるのか
魚釣りするとき釣り人は
この辺りは魚がいそうだとか
朝方はこの辺りに魚がいないことが多い、とか
ここで試してダメな時はあの辺りに移った方がいい、など
経験と相談しながら
少しずつ特定してゆく

このやり方は自分の経験や考察をもとにたてた仮説
を駆使して答えを探す仮説思考だ
多くの論点候補のなかから
仮説を使って論点に当たりをつけている

「仕掛25」は
高く 広く 深く ズームイン・ズームアウト
論点を絞り込み当たりをつけるプロセスだ
プランナーは発想する釣り人 狩人 当たりをつける発想職人だ

6.「仕掛25」はどこに行くのか

「仕掛25」は創造するプロセスだ
好奇心と夢がいっぱい詰まった「Limitless の玉手箱」のことだ
鳥たちが自由に空を飛ぶための巣箱だ
いいものは無尽蔵にある

バックキャストして明日の Goal から今を変える
諦めない 諦めない Never Stop !
幸運は不運の顔してやってくるものだから

7.約束に拘ろう

計画は約束だ
約束したことをやりきるために仕掛ける
約束に拘る
約束を実行する
約束を実現する

ⅱ. あなたは正しい問いを解いているか

1.真の問題を選ぼう

論点の設定が上手い人は圧倒的なスピードで
問題を解決する
成果もズバ抜けて大きい
なぜだろう?

それは解くべき真の問題を選びとっているからだ
この真の問題こそが論点だ
入口で論点設定を間違えた人は間違った問題に
取り組むことになる
当然、舟は漂流する

2.仕事には締め切りがある

間違った問題は解決作業をいくら正しくやったつもりでも
答えは見つからない
めざす島にはたどり着かない
はじめの論点設定に戻るしかない
やり直す

言いたいことは何か
仕事には締め切り期限がある
期限内に答えを出すためには入口の論点設定が
極めて重要なカギだということだ

「あれもこれも」は計画じゃない
「あれもこれも」から脱出すること
「あれもこれも」の陰にある真の問題を見抜こう
論点を根本問題に集中させることだ

論点設定を正しくやれば
考えなくてもいい多くのノイズを捨てることができる
これが論点思考のメリットだ

3.正しい入口から入ろう

真の問題を解く
それが「仕掛25」の最大論点だ
あなたは正しい問題を解いているか
正しい答えよりも正しい物語の選択が正しい入口だ

選んだ物語
これが真の論点か
謙虚に5回「Why ?」を自問してみよう
問題の根っこが見えてくるでしょう

ⅲ.「 たくみ」を「しくみ」にする

1.点と点をつなぎ全体を構想する 構造化する

変化し成長をつづける森、カネカ

技術で勝ってビジネスで勝つ
それは「たくみ」を「しくみ」にすることだ
大きなコンセプトでビジネス全体の設計図をつくる
点と点の仕事を Big Picture で括る
ひとつの全体 ひとつのシステム
戦略を戦術に因数分解しよう

一体化したトータルシステムが「しくみ」だ

わたしはドリルが欲しいのではなく穴をあけたいのだ

ワクワク  …心躍るような未来のあり姿が描かれてるかならでは  …カネカらしさがシッカリ織り込まれてるかできる   …それを聞いてあなたも周囲も「やりたい、やれそうだ」と感じるか

2.守破離を日常化しよう

「守破離」はもともと Kaneka Way・Kaneka Spirit の基本形だ
守:伝統の「匠の技」の基本(型)を身に付ける
破:型を応用する
離:型に創意工夫を加え自分独自のものを追求する
「守」で型を学び、それを「破」り、高次元の高みへと「離」れていく

再確認したい
「守破離」の実践こそ「仕掛25」の命だ

  1. 現場は「型」を学習するだけではなく その枠を超えた新しいチャレンジを
    日常化させてるか まさに型破りのススメ(Out of Box)
    イノベーションが発火する
  2. 次に現場で生まれたイノベーションを新しい「型」に落としてるか
    スケール化してるか
  3. そして古くなった「型」や知恵を新しいものに入れ替えてるか

「守破離」を志とさだめ
Old から New へ新陳代謝を進めよう
「たくみ」を「しくみ」にスケール化しよう

ⅳ. 文化を経営のど真ん中におく

Kaneka Way・Kaneka Spirit

想像力は夢を見る力
創造力は夢をカタチにする力
わたしたちは「Change Thinker」ではない
「Change Creator」だ

常に人がやらないことをやり 何か新しいことにChallengeする
これが Kaneka Way・Kaneka Spirit だ
この力を次の世代に
さらにはその次の世代に引き継いでゆく
また
経営と社員が現状認識(Status Quo)とビジョンを
共有する文化を育むこと
全社員が One Team になること 伝えること
Box から外に出ること

こんな風にして Kaneka Way・Kaneka Spirit を進化させる

ⅴ. 仮説思考 Discovery Driven Planning

1.走りながら考えよう

技術革新が目覚ましい
新しいものが次々と登場している
安定しているはずと思えたものが激変してゆく
所与のビジネスの前提がまたたく間に壊れている
先が見えているというオーソドックスな考えでは
計画はつくれない
かといって何でもありと闇雲に突っ走ればいいというものでもない

試行錯誤を繰り返して計画を走りながら練り直そう
考える前に跳べ
これが仮説思考 Discovery Driven Planning だ

2.Extreme で Flexible な台本を書いてみよう

戦略転換のとき
物語は Extreme から始めるのがいい
プラン A は狙った Goal が100%叶った Shadow シナリオ
プラン B とC はリスク係数を掛けた現実シナリオ
「仕掛25」はB かC だ
プラン A は思い切って Extreme に跳ぼう
時計の振り子がそうであるように極端にペンドラムを振れば
計画に幅ができ Real なシナリオが見えてくる

「カオスの縁」からイノベーションが生まれるという
予測できないことが重なって起こるカオス
解読不能なパラダイムシフトの中で生まれるカオス
チャンスだ

感性を磨き、従来の延長線上にないプランをつくろう
カオスの現場から戦略転換できる企業だけが生き残れる

ⅵ. 色を出せ、しつこく考えた奴が勝つ!

終わりに一言
まず、自分に問いかけてみよう
わたしの色で仕事を面白くしよう、と

信じよう
つねに自己表現することを心がけよう
波乱に満ちているかもしれない けど
小さなことでもいい
自然と
思い描いたとおりの人生を ワクワクする仕事を
クリエーティブできる
Begin small, Create big !

創造性は涸れることがない 使えば使うほど溢れてくる
繰り返す
「仕掛25」は約束したことをやりきるためのプロセスだ
諦めない しつこくやる奴が勝つ

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