カネカ 新型コロナウイルス変異株PCR検査キットを発売

—1回のPCR検査で4種類の変異株を同時に識別—

株式会社カネカ IR・広報部
2021年9月30日
 株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:田中 稔)は、新型コロナウイルスの4種類の変異株を同時に検出可能なリアルタイムPCR検査キット「KANEKA RT-PCR Kit SARS-CoV-2 (L452R/E484Q/E484K/N501Y)」を発売します。本製品は希望小売価格 税込217,800円(検査100回分)で、本日9月30日より販売開始します。
 
 本検査キットは、当社の遺伝子検査関連の技術を活かして開発した試薬を用いています。この試薬により、一度のPCR検査でスパイク蛋白質の4つの変異*1(N501Y変異、E484K変異、E484Q変異、L452R変異)を同時に検出でき、これらの変異の検出パターンにより、変異株(アルファ株、デルタ株、カッパ株、ベータ株もしくはガンマ株)を効率的に検出いたします*2
 
 当社が昨年発売した新型コロナウイルス検出用PCRキットは、今年6月に「カネカ Direct RT-PCRキット SARS-CoV-2」として体外診断薬の承認を取得、医療施設、検査センターで広く使用されております。今回の新型コロナウイルス変異株PCR検査キットをラインアップに加え、変異株の早期発見や感染拡大防止に貢献してまいります。
 
 当社は新型コロナウイルスを始めとする感染症対策の研究開発を進める「インフェクション研究チーム」を立ち上げ、DNA ワクチン原薬・中間体の受託製造、「アビガン®錠」の原薬供給、抗体医薬品の開発、PCR 検査試薬および検査キット供給、定温輸送パッケージによるワクチン輸送など、新型コロナウイルス問題の課題解決に向けて幅広く取り組んでいます。

以 上

*1. ウイルスのスパイク蛋白質のアミノ酸の変異のことで、変異の内容によって名称が異なる。N501Y変異はスパイク蛋白質の501番目のアミノ酸が、N(アスパラギン)からY(チロシン)に変化したもの。E484KはE(グルタミン酸)からK(リシン)に、E484QはE(グルタミン酸)からQ(グルタミン)に、L452Rは、L(ロイシン)からR(アルギニン)への変化のこと。

*2. 新型コロナウイルス変異検出と変異株の関係(+:陽性 -:陰性)
 本製品ではベータ株とガンマ株の判別はできません。
KANEKA RT-PCR Kit SARS-CoV-2 (L452R/E484Q/E484K/N501Y)