血栓吸引カテーテルに関する特許権侵害訴訟提起について

株式会社カネカ 広報室
2011/08/02
株式会社カネカ(本社:大阪市、社長:菅原公一)は、7月27日に、株式会社グッドマン(本社:名古屋市 以下、グッドマン社)を相手方とし、同社が製造・販売する血栓吸引カテーテル*1(商品シリーズ名「Rebirth(リバース)」)の一部モデルについて、当社が所有する特許第3894224号に対する侵害行為の差し止め及び損害賠償の支払いを求め、大阪地方裁判所に訴訟を提起致しました。

*1 急性心筋梗塞では、心臓の組織に栄養を与える冠動脈に血栓といわれる血のかたまりが詰まり心臓の細胞が壊死する病気で、発症後速やかに血流を再開させなければ死に至ります。
血栓吸引カテーテルはこの詰まった血栓を吸引除去する医療機器です。

上記特許は、国内トップシェア(当社調べ)を有する当社血栓吸引カテーテル(商品シリーズ名「Thrombuster(スロンバスター)」)に関するものであり、当社の重要な経営資源と位置づけております。

グッドマン社とは、かねてより話し合いによる解決を図るべく協議を行って参りましたが、合意には至らず、やむを得ず特許侵害訴訟を提起することと致しました。
グッドマン社は、特許庁に対して、当社特許は無効であるとして無効審判請求を行いましたが、一部を訂正したうえで特許を維持する旨の審決がなされています。ただしグッドマン社は、上記審決を不服として知的財産高等裁判所*2へ提訴し、現在、審決取消訴訟が係属中です。

*2 2005年4月に知的財産に関する事件を専門に扱う、東京高等裁判所の特別支部として設置された。特許侵害事件等の特許権に関する民事訴訟の控訴審、及び、特許庁の審決に対する取消訴訟を専属的に管轄する。

以 上