カネカ 欧州企業とライセンス契約締結 ドラッグコーティッドバルーン事業に参入

―カテーテルの新規ラインアップによりインターベンション事業を拡大―

株式会社カネカ IR・広報部
2017/12/25

株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護)は、12月15日に、スイスの医療機器企業 Med Alliance SA(本社:スイス、モンシュルロル Chairman:Jeffrey B. Jump、以下MA社)と、心臓血管用のドラッグコーティッドバルーン*1(以下DCB)に関する技術を導入するライセンス契約を締結しました。2020年を目標にDCB製品を日本市場で製造、販売を開始する予定です。
当社はMA社の薬剤コーティング技術を導入し、バルーンカテーテルと組み合わせることで、操作性の高いDCBを製品ラインアップに加え、インターベンション事業のさらなる拡大を目指します。

DCBを使用する虚血性心疾患*2では、狭窄した心臓冠動脈にドラッグエリューティングステント*3(以下DES)を留置する治療が一般的ですが、DES内部でさらに狭窄を起こすリスクや、小血管や分岐部の狭窄ではDESでの治療が難しい場合があります。その課題を解決できるDCBを使用した治療が急速に拡大しており、グローバル市場において今後10年で2,000億円以上の規模に達すると予想しております。

MA社は再狭窄抑制に効果ある免疫抑制剤をバルーンにコーティングする優れた技術を有しています。免疫抑制剤は水溶性であるため、DCBでは薬剤が徐々に放出されることは難しいとされていましたが、MA社の技術を用いることで長期にわたって再狭窄が抑制されます。

*1心臓血管バルーンカテーテルのバルーン部分の表面に再狭窄を予防する薬が塗られたもの。 
*2心臓に栄養を送る冠動脈が、何らかの原因で狭くなったり塞がれたりし、心臓に障害が起こる疾患の総称。
*3 再狭窄を予防する薬を塗った筒状金属メッシュ。

以 上

<Med Alliance SA.の概要>
本社 :スイス モンシュルロル
事業内容:医療器(カテーテル治療領域)の開発、製造、販売
代表者 :Jeffrey B. Jump(Chairman)
設立 :2008年