カネカ 米国医療機器会社へ出資

株式会社カネカ IR・広報部
2019年2月4日
 

 株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護)は、米国の医療機器会社(以下、対象会社)との間で資本業務提携契約を締結しました。本契約により対象会社の一部株式(18.5%)を取得し、対象会社が開発するFFR*1ワイヤーの販売を2020年に日本で開始する予定です。FFRワイヤーのラインナップを契機に欧米、アジア等への診断用医療機器事業の拡大を加速させ、2022年に当事業の売上高100億円を目指します。

  FFRとは、冠動脈が狭窄などによって血液が流れにくくなっている状態を表す指標であり、心筋梗塞などの虚血性心疾患*に対する治療方法の選択に用いられます。FFRワイヤーを使用し血管内の狭窄度を事前に測定することにより、狭窄度に応じた最適な治療方法の選択が可能となり医療費削減への多大な貢献が期待されています。日本では2018年4月の診療報酬改定に伴い術前の機能的虚血評価*3が条件に加えられ、今後、FFRワイヤーの需要が高まり市場規模は急速に拡大することが見込まれています。

 当社は、これまでバルーンカテーテルや塞栓コイルなどの血管内治療用インターベンションデバイスを販売してきました。今後、対象会社の優れた技術を活用したFFRワイヤーのラインナップを皮切りに拡大が予想される診断領域へ事業分野を広げ、健康で活力のある人生をもたらすソリューションをグローバルに提供していきます。

  2020年のFFRワイヤーの上市以降も、更なる提携やM&Aを実行し2022年には診断分野での売上高100億円を目指します。

  1. Fractional Flow Reserve:冠血流予備量比
  2. 虚血性心疾患:心臓の冠動脈が狭くなるなど血液の流れが滞る疾患
  3. 機能的虚血評価:造影検査による定性的な判断ではなく血流を定量的に評価すること
以 上