コンプライアンス
基本的な考え方
カネカグループでは、役員・社員の全員が法令だけでなく、企業・社会倫理も含めたコンプライアンスの遵守を経営の重要な課題と考えています。役員・社員は、一人ひとりの行動指針である「ESG憲章」や守るべき「倫理行動基準」を徹底し、ステークホルダーとの信頼関係の構築につなげ、コンプライアンス活動の向上を目指しています。
推進体制
カネカグループの企業倫理・法令遵守(コンプライアンス)を統括する組織として、Task Force「Sustainability(SX)本部」のもとにCompliance Committeeを設置しています。年に2回Compliance Committeeを開催し、カネカグループのコンプライアンスに関する方針・目標を設定、進捗状況を確認しています。またコンプライアンスに関する全社グループの統括と監督、周知や遵守状況の確認、適切な相談・通報窓口の設営・維持に努めています。
企業倫理・法令遵守への取り組み
グローバルに事業活動を行うカネカグループでは、世界のさまざまなルールが強化され、より一層の法令遵守が求められています。コンプライアンスの向上は、ステークホルダーとの信頼を得るための重要なことであり、事業活動を行ううえで不可欠です。役員・社員は、販売・購買のみならず、あらゆる業務局面において、独占禁止法その他国内外の公正取引に関連する反競争的な行為を禁止し、公正な取引を行わなければならないことを「公正取引管理規程」に定めています。
法令遵守の強化-ESG適正監査-
2024年度は、重大な法令・ルール違反はありませんでした。
ESG適正監査では、事業活動や労働関連における法令の遵守状況を確認しています。2024年度は、独占禁止法に代表される競争法などの遵守状況をカネカ全事業部門、国内グループ会社31社、海外グループ会社20社で確認しました。販売・購買・事業開発に携わるカネカおよび一部の国内グループ会社の幹部職を対象に独占禁止法の研修を行い、遵守することへの誓約書の提出を義務付けています。また労働関連では、国内グループ会社を対象に、労働基準法改正(2024年4月)に関する項目の対応、有給休暇の年5日取得の徹底や取得状況を確認しました。
腐敗と贈収賄防止への取り組み
カネカグループでは、国連グローバル・コンパクトに署名し、自主行動原則にある「強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組む」ことを宣言しています。
政治・行政、すべての取引先とは、適法かつ健全な関係の維持に努めることを「倫理行動基準」で定めています。またコンプライアンス・ガイドブックでは、腐敗と贈収賄の防止についてわかりやすく解説しています。
内部通報・相談窓口の設置
コンプライアンス違反の未然防止、早期発見および早期是正を図るため、社内および社外弁護士事務所に公益通報(内部通報)窓口を設置しています。
公益通報窓口では、不正行為(役員・社員の法令違反、社内規程・企業倫理の違反行為)の通報・相談を受け付けています。窓口の利用は、カネカグループの役員・社員とその家族、1年以内の退職者、協力会社や取引先(仕入先)を含む取引関係がある事業者の方が対象です。匿名でも利用することができます。
公益通報規程では、通報・相談者および通報・相談内容の秘密を厳守し、公益通報者保護法に反して不利益な取り扱いを受けることのないよう、通報窓口の体制、相談時の対応方法、関係者の責務を定めています。
ハラスメントに関する相談は、各事業場に窓口を設置し、健康相談室、人事部、労働組合代表の複数の相談員を配置しています。
公益通報窓口や各種相談において相談を受けたメンバーは、秘密保持・個人情報の保護を徹底し、漏えいしてはならないことを社内規程に定めています。
2024年度は、通報・相談が3件あり、事実調査とヒアリングを行い、公益通報規程等に基づき対応し、その内容はCompliance Committee委員長に報告しています。
社内啓発と研修
社内のイントラネットでは、役員・社員が業務のうえで留意すべき事柄について法令、方針および規程類を交えながらわかりやすく解説した「コンプライアンス・ガイドブック」を掲載しています。
コンプライアンス・ガイドブック(抜粋)
Ⅰ 社会との関係
- 環境保全・保護
- 法規範・各種業法などの遵守
- 輸出入関連法令の遵守(安全保障貿易管理)
- 寄付・政治献金
- 反社会的勢力に対しての毅然とした対応
- 情報の適時開示
- インサイダー取引の禁止
- 適正な会計、税務処理について
Ⅱ 顧客、取引先、競争会社との関係
- 製品の安全性
- 独占禁止法の遵守
- 購入先との適正取引(下請法の遵守)
- 購入先との適正取引(フリーランス法の遵守、偽装請負の禁止)
- 営業秘密の不正使用の防止
- 適正な情報発信
- 接待・贈答
Ⅲ 社員との関係
- 人権尊重・差別禁止
- ハラスメントの禁止
- 個人情報の保護
- 職場の安全衛生
- 労働関連法規の遵守
Ⅳ 会社、会社財産との関係
- 機密情報の管理
- 会社財産の適切な管理と使用
- 知的財産の保護
- 情報システムの適切な使用
カネカおよび国内グループ会社の社員に向けて、コンプライアンスへの理解を深めてもらうため「コンプライアンス通信」を発信しています。2024年度は、「下請事業者との取引で気を付けること」など3テーマについて、マンガを交え、法令や社内ルールをわかりやすく解説しています。
コンプライアンスの重要性を理解する機会を提供し、各種研修を実施しています。
また社員全員が健康で働きがいを感じ、ハラスメントのない職場環境の維持と、社員への周知・理解を深めるために、毎年ハラスメント研修を実施し、より働きやすい職場環境を目指しています。
人権・コンプライアンス教育
| 研修内容 | プログラム名 | 受講人数 | ||
|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||
| 人権・コンプライアンス教育 | ハラスメント研修 | 3,858名 | 4,046名 | 4,130名 |
| 新入社員導入研修 | 74名 | 98名 | 103名 | |
| 新任幹部職研修 | 65名 | 59名 | 97名 | |
| 幹部職に必要な労務管理知識やマインドの習得 | 幹部職向けコンプライアンス研修 | 862名 | 837名 | 942名 |
今後も、公正かつ適正で透明性のある事業活動に努め、法令遵守の強化とコンプライアンスの意識向上を図り、取り組みを進めていきます。
人権の尊重
人権とは、誰でも感じることのできる「人間が人間らしく生きる権利」で、私たち一人ひとりが生まれながらに持っている権利です。
カネカグループでは、1949年の創業時より「人権尊重」の経営を実践してきました。「人権尊重」は、企業と社員一人ひとりが守るべき基本となるものと位置付け、人格の尊重と企業活動における人権配慮を常に意識してきました。
すべての「人」の人権が尊重される世界をより一層追求し、『世界を健康にする』理念を実現すべく、取締役会の決議を経て2025年10月に「カネカグループ人権方針」を掲げました。取り組みの推進は、Task Force「Sustainability(SX)本部」が中心となり、関連部署と協同しながら、人権尊重の責任を果たしていきます。
カネカグループ人権方針(274KB)
